唐突ですが、たまには小説の感想でも書いてみようかと思いまして。
絵を描け?
まあ、たまにはいいじゃない。 実は小説はかなり好きで、昔からやたらと読んでました。
ただ、読むのは基本的にバス(確実に酔うが)や電車での移動中です。
電車通学だった中高時代の名残というか、まあ自宅にはPCあるしね。
そんなわけで、移動手段がほぼチャリで事足りる京都に来てからはあまり読んでなかったんです。
しかしまあ、好きなものは好きなので、帰省の際に電車で読もうと買うことが多々あり、これもその一つ、だったと思う。
やたらとデカい帯の売り文句はこう。
「ドイツで『ダ・ヴィンチ・コード』からベスト・セラー第1位の座を奪った 脅威の小説、ついに日本上陸」「おいおい、あんまり自分でハードル上げるなよ」(ちなみに私はまだ『ダ・ヴィンチ・コード』は映画も小説もみてなかったりしますが
そう思いつつも、その文句に期待しつつ買ってしまうあたり、自分も単純です。
ちなみに
500ページ強の上中下巻をまとめ買い。
小説を途中で投げ出すのは許せないタイプなので。
フフフ・・・中々の出費(税抜き800×3冊)だったぜ・・・。
んで、買ったはいいものの、もともと持ってた別の小説だけで時間を潰せてしまったために、結局この本は読まずじまい・・・だったんですが、こないだ、これをたまたまバッグに入れた状態で、たまたま中途半端に暇な時間(家に帰るほどでもなく、何もしないには退屈すぎる時間)が出来てしまったので、この本を読み始めたわけです。
それが間違いでした。
序盤は若干退屈。
まあどんな良い小説だろうと、これはよくあることです。
とはいえ、大層な売り文句掲げてる商品に限ってショボいってのもよくある話d
面白いじゃないか。止められない止まらない。
上巻の真ん中あたりから止まらなくなりました。
いやいや、最近忙しいのよ。
小説とか読んでる場合じゃないのよ。
何4日ほどで1500ページ以上読破してんだよ。ちなみに、最初の部分に1日、あとは1日1冊のペース。
我ながらアホです。
さて、既にやたらと長い日記になってますが、まだまだ自重せずに小説の内容に関することへ続きます。(ようやく
当たり前ですが、ネタばれは無し。
テーマは「エコ・サスペンス」とやららしいです。
まあ、別に著者が言ったわけではないでしょうが。
とりあえず既存の分類に分けるなら、SFサスペンスでいいんじゃないかなと。
以下、上巻の裏表紙そのまま(上の画像クリックで飛べるYO
「ノルウェー海で発見された無数の異様な生物。海洋生物学者ヨハンソンの努力で、その生物が海底で新燃料メタンハイドレートの層を掘り続けていることが判明した。カナダ西岸ではタグボートやホエールウォッチングの船をクジラやオルカの群れが襲い、生物学者アナワクが調査を始める。さらに世界各地で猛毒のクラゲが出現、海難事故が続発し、フランスではロブスターに潜む病原体が猛威を振るう。母なる海に何が起きたのか?」
個人的にそそられる背表紙です、分野的に。
物理じゃなくて生物に進めば良かったかもしれないと未だに思ってるような人間ですので。
まあ、それはともかくこの小説、生物学やら地質学やら海洋学やら今日のエネルギー問題やら、およそ地球科学と呼ばれるもののオンパレードです。
とは言っても、全部分かりやすく説明してくれているので、一般常識(曖昧な定義ですが)程度で十分理解できる内容です。
ただ、メタンハイドレートがどういうものかっていうことは、知っておいたほうが良いでしょうね。
wikiにもありますし、小説内でも説明されてますが、簡単に言えば、「メタンハイドレート(≒氷に閉じ込められたメタン)が海底にわんさかあるYO!メタンは二酸化炭素排出量も少ないし、埋蔵量も多い、その他もろもろ良いとこあるYO!そのうち尽きる石油からこっちに変えたほうがいいんじゃね!?」てな感じで、世界的に関心が高まってたりします。
ちなみにメタンは天然ガスの主成分。
このメタンハイドレートが最初から終盤にかけて割と出てくるんですが・・・、いや、別に大して知らなくてもいけたかも。(どっちだ
まあいいや。
ていうか、まだほとんど内容について書いてないのに、何この長さ。
読書感想文書けるよ。
でもまだ続く。まあでも、ネタばれなしじゃあ、書くこともさほど無いので、これ以降は本当に感想。
まず、ストーリーの壮大さが凄いです。
発想も規模も何もかもスケールが大きい。
それでいて、ディティールも非常に精密・・・なのですが、逆に細かすぎてところどころ飛ばすことに。
全体の流れがいいだけに、そういったところで時間食うのは個人的にちと苦痛。(あくまで個人的に
先が気になるのよ、ホントに。
情景描写とかになると、サクっと書いてしまうのは確かにどうかと思いますけどね。
まあ、そういった内容を、いかにコンパクトにわかりやすく書くかってのは寧ろ翻訳者の仕事でもあるような気もしますが、翻訳者にそこまで求めるってのもさすがに・・・。
ちなみに、翻訳は若干苦しいところも無くは無かったのですが、『羊達の沈黙』を読んだ私にとっては全く問題無し!(あっちの翻訳は酷かった
あと登場人物が多様でいて、各自魅力的。
多すぎて若干混乱しますが、ご愛嬌。
とりあえず、ヨハンソン、あんた格好良すぎるだろう。
ちなみに、何人かは実在する方々だそうです。
最後の謝辞、あとがきに書かれてますが、全部読んだ後に見ること推奨。
で、そのあとがきによると、著者は映画好きだそうです。
でしょうねーw多分、この小説読んだ人は皆それ見て納得したでしょうね。
でももうちょっとだけ自重しても良かった気がしなくも・・・。
あと、映画好きの作家にはよくあることですが、これは特に映画で見たい!
・・・と思ったら映画化されるみたいですね、楽しみです。
作中で登場人物が「これが映画ならブルース・ウィルスが~、だが映画では無くブルース・ウィルスもいないんだ」とかよく言うんですが、
すごく映画です。(特に終盤
ですが、多分著者がホントに言いたいことは小説のほうがよく伝わると思うので、是非小説もどうぞ。
まあ、そんな感じで良い点、悪い点をまとめると、発想、全体的なストーリーは最高でした。
もうそこだけで、読んで良かったと思えるくらいに。
ただ、いろいろと詰め込みすぎた感は否めないかなー、と。
ところどころに「ああ、これも入れたかったのね(苦笑」っていうのが。
詰め込んだおかげで、映画版はすごく面白くなりそうではありますが・・・。
ドイツ語だったら違和感無くまとまってたのかしら。
そんなところですかね。
どうでもいいんですが、Amazonのレビューとか見てると、低評価つけてる人の多くが「上巻ないし中巻で諦めた」か「ちゃんと読んでない(読めてない」かのどちらかでした。(大抵独断的
読めよ。その上で文句言えと。
まあ、上巻のレビューですし、途中で諦めたにしても、ちゃんと参考になること書いてる人も極僅かに居ましたけど・・・
今日の日記はこんな感じで・・・ていうか、
長っ何コレ3000字くらいあるよ。
そして気付けば書くのに2時間くらいかかってるよ。
我ながら馬鹿じゃないの?
以下、コメレスです。
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